フロントシングル化について
MTBにおいては昔から、シクロクロスやアドベンチャーバイクではこの前から採用されているフロントシングル化についてまとめたい。
・フロントシングルのメリットとデメリット
メリット
調整の面倒なFDを撤去でき、ついでに軽量化できる。
可動部が一つ減るのでメカトラブルの可能性が少し減る。
小さい歯数のスプロケットも使うので、有効活用している気持ちになる。
デメリット
8速チェーンが使えない。
ロードクランクに合うチェーンリングが少ない。
脚力のある人はトップギアを回しきってしまうかもしれない。
ものすごく脚力があって、35km/h巡航余裕な人とかには多分向かない。
ただ、冷静に計算するとフロント36Tリア11Tでケイデンス100まで上げれば
40km/hぐらいまでカバーできるので十分だと思う。
足りなければフロントの歯数を増やせばいい。
チェーンリングはナローワイドになっているものを選んだほうが無難みたい。
・チェーンリング
昔のノーマルクランク(BCD130)の場合
AlibabaとかEbayで飾り気のないチェーンリングがある。3000円ぐらい。
Racefaceなんかも40Tのやつを出していたと思う。
山に登らないならば40Tとか38Tでいい感じはするんだけど、登るなら辛い。
シマノ4アーム(BCD110)の場合
BCD130同様にAlibabaやEbayに少しだけある。34Tとか36Tは楕円のリングしか
確認できなかった。6000円オーバーなのでちょっとためらってしまう感じはある。
3000円のやつもあるけど38Tが最小歯数なのでリアは11-32Tを入れたい。(費用がかさむ)
3000円のやつ
6000円のやつ
シマノ5アームコンパクト・スラム5アーム(BCD110)の場合
ロード系では最も多くチェーンリングがラインナップされている仕様みたい。
ナローワイドをやりだしたのがスラムだから当然か。
MTBクランク(BCD104、96、64)の場合
そもそもMTBでフロントシングルが始まったらしいので、たくさんある。
ただ、クランクシャフトが5mm長いのでワッシャーを噛ませるなどの細工が必要。
スクエアテーパーのBBなら意外といける組み合わせがあるかもしれない。
専用工具を持っているなら廉価に導入できる。
スプロケットについて
いわゆるワイドレシオのスプロケットが向いている。
F34-R32で山に登り、F34-R11で平地を走る…といった感じ。
スラムのPG1130 11-32Tが特におすすめ。11,12,13,14,15が全部揃っているので山でないところを走るのに便利。
シマノの11-32は11,13,15…と飛んでいる。フロントダブル向きの構成かな。
リアディレイラーについて
ロード系のディレイラー
前述の理由からショートケージのものが使用しづらい。フロント34Tであればぎりぎりショートケージでもいけるかな~というところ(貧脚並感)
スラムのRival1とかForce1なら最大42Tまで入るものがあるので必要ならそちらを。
ただしスラムのパーツはとても高い…。代理店許すまじ。
基本的にはロード系で組んでしまう方が安上がりなんだけど、シャドーディレイラーがかっこいいなどの理由で採用される(アルテとデュラにもあるけど)
42TをいれたいけどSTIしかない場合などもMTBのディレイラーがよさそう。
もちろんそのままでは動かないので変換器をかませる必要がある。
WolftoothがTanpanというパーツを出している。
Tanpanwww.wolftoothcomponents.com
プーリーテンションの関係でシクロクロスの人が入れていることがあるとか。
アウタートップを踏み切れる人は基本的にいらないんだろうけど、普通のアマチュアはギア比3ちょいぐらいまでしか踏めないのでアウターリングのほうがいらないよね…というお話でした。